痛風再、再発作で困ってまた「痛風」で検索してみたら?
多分3回めの痛風発作だと思います。油断してたらやられてしまいました。
痛みで寝てるしかないので、「痛風」で検索していたら、去年の発作のときにはなかった本が、検索結果に出て来ました。
痛風で苦しんでいる者にとっては、実に魅力的なタイトルです。
そうなぜか痛風は朝にやって来るのです。
まるでブルースの歌詞のようではないですか。「朝起きたら、痛風だった〜」
悲痛です。
表紙をめくると飛び込んでくるこの画像。
痛みがますますひどくなりそうです。
カバー裏には、本邦初、いや世界初(おそらく)の痛風アンソロジー。とあります。
なるほど、意外と新しい本なのかな、と奥付けを見ると、2021年8月30日 初版第1刷発行。とあります。
そうか、去年の痛風発作の後の発行だったんだ。
では、今年痛風発作が来なければ、出会うこともなかった本なんだ。と、ちょっと出会いに感動してしまいました。
さて、読んでみます。
案の定というか、とにかく面白い。爆笑してしまいました。(笑うと痛いけど)
自分も痛いけど、人が痛風の痛みを語るのが、どうしてこんなに面白いのでしょう。
確かに、本邦初。こんな変な痛風の本はなかったでしょう。
実際私も、痛いときは、ずいぶん検索して、痛風の療法のサイトを見たり、本を買ったりしましたが、治療法とはなんの関係もない、ただ、人が痛風で痛がっている本がこんなに面白いとは。
特に第一章の、音楽家の田中さんと、出版社にご勤務の沢田さんの文章には、最初から笑わせていただきました。
ありがとうございます。
著者の尿酸値がまたすごい。
カバー裏の、うしろのほうに編者であり、文章も寄せてらっしゃる、キンマサタカさんの紹介がありますが、読んでびっくりしました。
なんと尿酸値13!
私は尿酸値10が最高ですが、その上がいらっしゃるとは。正直安心しました。
痛い人には、とにかくもおすすめ致します。
痛風で寝ているときは、痛みと戦うほかなく、とにかくツラいものです。
そんなとき、世の中には、自分と同じ痛みを抱えている人が、こんなにいるんだ。とわかると、救いになります。
てゆうか、単純に人が痛がってるのを読むのは面白いです。
そこが痛風のおかしいところなのでしょうか。
作家に痛風が多い、というのもやっぱりそうなんだ。と納得できてよかったです。
読んでるだけでお酒が飲みたくなる「ずぶ六の四季」を書かれた、大竹 聡さんの、痛風メンタル説。
痛風作家の、黒川博行さんの、インタビュー「なぜ主人公を痛風にしたのか?」
そして、あの池波正太郎氏も痛風だった、と、すずきたけしさんの、「痛風文学」
それぞれ面白いです。
池波正太郎氏の文章は読んでいるだけで、その食べ物や、お酒が飲みたくなるおそろしい文章ですが、やはりご本人もご痛風だったとは。
納得してしまいました。
最後に「痛風保険を実現しよう」というご意見には、絶対賛成です。
痛みが来たら、仕事どころではなくなってしまいます。
編者のキンマサタカさんの、「アスリートと痛風」にはゾッとしました。
特に、
琴光喜は天才的な相撲の才能の持ち主として知られたが、(痛風で)すべてを棒に振ってしまった。
というくだり。
絶対に痛風保険は必要だと思いました。
そういうことで、笑わせてもくれ、また考えさせてもくれる、面白い本でした。
痛風の方には一読をおすすめ致します。特に今、痛い方に。
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