なぜか36vバッテリーチェンソーを注文しても次々廃番でキャンセルになった。
先日マキタの36vバッテリー耕運機(マキタ36v充電式耕うん機 MUK360D)を買った。(36バッテリーを2本差して、一個が切れたら切り替えて使うタイプ。)
そして、バッテリー、充電器なし、を買ったので、この際だからと、36vバッテリー二本と、充電器付きの他のマキタ製品も買おうと思い、トップハンドルの36v充電式チェンソー、MUC250DWBX を楽天で注文した。
もちろん最安値を比較して、一番安いところから買った。
ところが、程なくして楽天からメールが来て、注文がキャンセルされた、とのこと。
「しょうがないな。ま、安かったから。」
と、次に安いところに再注文した。
ところがまたキャンセルメールが。
「しょうがないな。」と、その次安いところに再々注文。
ところが、またまたキャンセル。
次に安いところ、は、もうない。次は36vバッテリー2個セットと充電器付きで10万近い。
ちと高い。
で、36vチェンソーはあきらめて他のマキタ36vラインナップを調べてみるが、あまり魅力的なのがない。
ハンマードリルとか、アースオーガとか、投光器とか工事現場的。
もう一度よく見たら、マキタ(Makita) 充電式スプリット草刈機、というのがあった。
手元のモーター部と、先端部分を分割でき、先端部は高枝切りチェンソーや、生け垣トリマー、草刈り機、さらにはブロア、ブラシ、耕運機などに付け替えることができるという、マルチマシン。
もっとも先端部だけで、本体部分並の価格がするから、ほいほい買って付け替えるというわけにはいかないだろうが。
しかしこの高枝切りチェンソーパーツは使えそうである。
高い枝をチェンソー持って、ハシゴに登って切るのも危ないし、木に登って枝切りすると、毛虫とかに刺されて痛痒くなるし、ハゼの木を切るときはかぶれたくないので、なるべく離れて切りたい。
しかもこの高枝切りチェンソー、延長ポールをつけたら更に長くできる。
これはいいかもしれない!?
と、楽天に注文。
ところがまたキャンセルメール。
しょうがないので、今度はビルディというところに注文するも、メーカー在庫がない。とのメール。
なんだこりゃ?少々めんどくさくなってきた。
しかしここであきらめては、せっかく買った充電式耕運機を動かせない。
で、いろいろ見ているうち、アマゾンのレビューで、マキタの18vバッテリーを二本差しして、36vバッテリーの替わりができる、マキタバッテリーコンバーター(バッテリーコンバーター BCV03)なるものを発見した。
「おお、これがあれば今持っているマキタの、BL1860Bや、BL1850Bを差して、耕運機が動かせる!しかも充電器も今持っている18vのものですむ!」
よし!
とまたまた楽天で注文。(楽天のファンという訳ではないのですが。楽天が一番安かったので。)
しかし、またまた、「メーカー廃番につき、誠に申し訳ございませんが、キャンセルさせて頂きます。」とのメール。(アマゾンにはあったが、高めだったのでやめた)
おいおいこりゃ?
「なんだ36v製品がことごとくキャンセル廃番とは、ひょっとしてマキタは36v製品をあきらめるつもりなのかね?」
冗談ではない。せっかく買った36v充電式耕運機はどうなるのだ?
(実はこの充電耕運機も廃番だったことが、あとで判明した。)
マキタ電動工具 36V充電式耕うん機 MUK360D【廃番】はメーカー廃番製品です。バッテリBL3622A×2本・充電器DC36WA付
こうなったら、困ったときのヤフオク、メルカリ頼み。
検索すると、ヤフオクに、マキタバッテリーコンバーター BCV03があった!
よーし。即落札!
さて、これで充電式耕運機は動かせるはずだが、どうもさっきの、スプリット草刈り機、というか高枝チェンソーが気になる。
逃した獲物が惜しいという、物欲買い物モードに入ってしまった。
しつこく検索すると、このスプリット草刈り機に、18v仕様のものがあるではないか!
そして、高枝用チェンソーも、延長ポールも互換で着くようだ。
「うむ。18vならばバッテリーと、充電器は持っているから、本体だけ買えば安くつく。それに充電式草刈り機は持っているから、草刈りの先端部はいらない。モーター部と、高枝チェンソーと、延長ポールを買えば、伸び放題の高枝を高枝チェンソーで切り放題だ!」
と、興奮してしまい、注文してしまった。
完全にマキタのバッテリー囲い込み作戦にまんまとはまってしまったようだ。
またしても注文キャンセルにならないかと心配したが、これは18vだったせいか無事届いた。
で、これのレビューをしようと思ったが、その前に、今回の連続キャンセルで、マキタの今後について推測したことがあるので、このさいだから書いておこうと思う。
じつはこの記事を書こうと思いついたのは、あまりにキャンセルが続くので、マキタさんは36vバッテリーの未来をどうしたいのか?という疑問が浮かんだせいである。
それでネットで検索してみると、マキタさんはいつの間にか、40vや、80vのハイパワー充電式機器を発売済みであり、なるほどこれでは36vバッテリーに未来はないな、と私なりの結論が出てしまった。
そして今後のマキタさんの戦略について気づいた点がいろいろ出てきた。
そしたら思いの外長い文章になってしまい、まだ長くなりそうなので、おトイレに行きたい方は済ませてから続きをお読み下れば幸いである。
しかしながら、あくまでシロートが、ネットでググって考えた事などでそのつもりでご参照いただきたい。
どうしてマキタが36vを捨てるつもりだ、と私は思ったのか?
今回マキタ製品を検索するうちに、マキタの40vシリーズが目に入ってきた。
私は36v製品を一生懸命探していたので、40vシリーズは頭から除外していたのだが、あまりにキャンセルが続くので、ふと、40vと36vの違いは何なのだろう?という視点で、検索してみた。
すると、結局、マキタ40vシリーズは、マキタ36vシリーズに新しくとって変わる機器類である。
という認識になった。
しかも、バッテリーは今までのものとは、全く互換性のない、新たなバッテリーを装着しなければならない。という、マキタの今までの充電式機器ユーザーにとって、非常に非情な路線転換であることがわかったのだ。
私は40ボルトシリーズはただ単に、マキタの新しいバッテリーラインナップなんだろうな。と思っていたが、大間違い。
大げさだが、マキタの世界戦略の社運を賭けた新しいバッテリー戦略が、マキタの40ボルトシリーズなのだ。
考えてみるに、36vと40vでは大した差はない。たったの4vである。
仮に新しくマキタのバッテリーチェンソーを買おう、という人が、36vと40vのバッテリーチェンソーを見て、どっちを買うだろうか?値段は大差がないとしたら40vを選ぶだろう。
しかし、すでにマキタユーザーで、18vバッテリーを2本持っている人が同じ選択をするとしたら、18vを二本差して36vになるバッテリーチェンソーの本体だけ買うだろう。
どっちがマキタにとって、ありがたいお客さまだろうか?
それは前者であろう。マキタの新しいバッテリー囲い込み戦略の有望顧客である。
前述したとおり、マキタの新40vシリーズは、今までの18vシリーズや、36vシリーズとはバッテリーの互換性はない。
全く新しいので、今までのマキタファンで、18vや、36vのバッテリーと充電器を持っていた人が、40vの製品を買おうとすると、新しく40vのバッテリーと充電器を買わなければいけない。
これはある意味、今までマキタ大好きだったマキタファンへの裏切りである。
なぜマキタはこのような思い切った選択をしたのだろうか?
マキタは世界市場を見ているのではないか?
小排気量エンジンパワーツールに替わる新しいバッテリーツールの解答が、80vという世界最強の草刈り機にある。
なぜマキタは今までのバッテリーと互換性のない、40vシリーズを打ち出したのか。
私の個人的推測に過ぎないが、マキタは、
「小排気量エンジンパワーツールに替わる新しいバッテリーツールの解答。」
を出したのではないだろうか。
18vの工具系ツールは既に現場で、実用十分な性能を持っている。例えばインパクトや丸ノコなどだ。
しかしこれが、エンジンが今だ主流の、草刈り機や、チェンソーと比べるとバッテリーツールの非力さは失望ものである。
ところがそのエンジンツールに対抗するバッテリーツールの答えとして、マキタは40vの二本差しで80vという世界最強の草刈り機を発売した。(MUR012D:2021年6月28日ユーチューブチャンネル上で発表)
実は私は全く知らなくて、今回いろいろマキタのことを検索してみて初めて知って次第なのだが、昨年、2021年の6月の発表らしい。すでにユーチューバー達によって上げられているレビューを見たが、エンジンと比べて全く遜色のない、素晴らしいバッテリーツールだと感じた。
世界最強というのは大げさではなく、このクラスの充電式ツールは、まだどのライバルメーカーも販売していない。たとえば、スチール、ハスクバーナ、ハイコーキ、デウォルトなど。(2022年3月現在あくまでネット上で検索して。また、80vのチェンソーはまだマキタは販売しておらず、40vだけである。)
ということは、世界中で売れる可能性がある。のである。
そしてもし、マキタが80vのバッテリーチェンソーを販売したら、それも世界最強になる。
では従来の18vや、36v製品はどうなるのだろう?
では一部の熱狂的マキタファンでもなく、ごく一般的な私のような、廃番済みの36v製品を買ってしまった人達は今後どうマキタさんと付き合えばいいのだろう。
18v製品をメインに持っている人は、そのままでいいと思う。
マキタの18vのラインナップは一番多いし、インパクトなどは熟成の域に入っている。
18vは今後もマキタの主流だろう。40vのインパクトも販売されたようだけど、プロのヘビィユーザー以外にはオーバースペックではないか。
それに、これはマキタの強みだと思うが、マキタ製品は、マキタ純正以外に、びっくりするほど安いマキタ互換バッテリーに代表されるような、純正外製品が数多く作られている。
価格も安いし、純正にないものもあるので、ちょっと欲しくなる。
たとえば、剪定バサミ、ミニチェンソー、作業ライト、マキタのバッテリーをスマホのモバイルバッテリーにできるusbアダプター(しかも純正には付いていない、LEDライトがついている。)などなど、魅力的商品が数々ある。
18vバッテリーを持っていれば、こうゆうのをちょくちょく買って、マキタ沼にズブズブはまれば楽しかろう。
そして36vのこれからであるが、これはちょっと困った。
もともとラインナップが少ないし、面白い互換製品も見たところない。
これはもう、持っているのを壊れるまで使い倒すか、私のように18v二本差しできるコンバーターを買って、18vバッテリーを有効活用するかである。
新しく36vバッテリーと充電器を買ってはいけない。いずれマキタのエンジンシリーズのように、自然消滅する運命だろう。
(マキタは今年2022年3月31日をもってエンジン製品の生産終了を発表した。)
次に、18v二本差しの36v製品だが、これは結構種類があるので、楽しめる。
掃除機やスライド式丸のこ、面白いのは5mの高さまで届く、充電式高枝切りチェンソーというのもある。
ただ問題は、マキタが40v戦略を進める上で、この18v+二本 Li-ionシリーズを廃番にしていくのではないか?という懸念がある。
実際私は18v二本差しの36vスプリット草刈り機MUR369UDG2、を注文したが、廃番キャンセルになった。
18vバッテリーをある程度持っている人でなければ、新しく40vで揃えていったほうがいいだろう。
あるいは、ストック在庫で買い置きしているお店から、安く買って使い倒すか、である。
以上が私の未来的マキタのバッテリー戦略に関する勝手なシロートの推察である。
最後に時系列で、マキタの製品発表に関するアナウンスのリンクを並べ、あわせて参考させていただいたサイトのリンクも記しておく。
特に最後の記事、マキタが40Vmaxシリーズを新しく展開した理由。は私が今回の記事を書く上で、大変参考になり、考えさせていただいた記事なので、ぜひお読みいただきたい。
~思いの外長くなったのに最後まで読んで下さった方に、感謝します。 まだお時間のある方は、以下のリンク記事にも目を通して下されば幸いです。 ~
時系列1、マキタ40vシリーズを発表 。2019年10月9日
時系列2、マキタエンジン製品の生産終了を発表。2020年11月5日
マキタ、2022年3月31日をもってエンジン製品の生産を終了。マキタは、世界的な環境問題に対する意識の高まりや、利便性が高い充電式製品に対するニーズの拡大といった状況を踏まえ、環境に優しく、より需要が高まると想定される充電式製品の開発・生産・販売に経営資源を集中させるため、エンジン機器の生産を終了する。
時系列3、マキタ MUR012G 充電式刈払機、80Vmax世界最強の充電式刈払機を発売。2021年6月28日
時系列4、40Vmaxシリーズ初の充電式チェンソー MUC002Gの発売を発表。2021年10月7日
時系列5、マキタmakitaエンジン製品の生産終了。2022年3月31日
マキタが40Vmaxシリーズを新しく展開した理由。voltechno.comより。
マキタは18Vシリーズのような優秀で多彩なラインナップのバッテリーシリーズを持ちながら、なぜ40Vmaxシリーズを新しく立ち上げたのか、マキタの裏にあるバッテリーの技術的背景や業界動向について推察します。
マキタは、市場に乱立するマキタコピー製品に終止符を打つべく技術的・特許戦略的にコピー品を作り難いバッテリーとして40Vmaxの開発を進めたのかもしれません。
*この点で私見をひとつだけ。
逆に言えば、マキタコピー品が市場、というか、Amazonなどのネットショップで、平然とマキタのレコメンド商品として出てくるところが、マキタの強みではないか?と私は思っています。
代理店でしか販売しない、スチールや、ハスクバーナと比べて、はるかに一般人が手に入れやすく、親しみも持てます。
マキタの40vシリーズの世界戦略が当たり、マキタはバッテリーツールでは唯一無二、ワールドナンバーワン企業になるかもしれません。
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